絶家とは、戸籍相続の専門用語で、戸主が死亡により家督相続人がいなくなってしまい、やむを得ず家が断絶することをいいます。
旧制度では家には必ず1名の戸主がおりますが、家督相続が開始したにも関わらず旧民法970条の規定によって家督相続人がいない場合絶家となりその家は消滅いたします。
今回は旧民法制度の絶家に関して解説していきます。
絶家になった場合
まず絶家により消滅した家の戸籍は抹消されます。単独戸主であった場合はその戸籍が抹消されそれで手続きは終了となります。
一方家族がいて絶家になった場合、その家に第一種法定家督相続人、第二種法定家督相続人以外のものがいてもそのものが家督相続人に選定されなかった場合、その家は絶家となるが、その家族は「一家」を創立します。
絶家となるタイミング
絶家となる時期はその家が戸主を失った時となります。誤解しやすいのですがそれは第一種法定家督相続人、指定家督相続人、第二種法定家督相続人がいない戸主が死亡するなど家督相続が始まったときではありません。なぜなら事後に家督相続人が選定される可能性があり、その選定には期限が設定されていないからです。
ではいつ絶家となるのでしょうか?これは家督相続人がいないことが確定したことを意味しますが、旧民法上では明確に規定されておりません。
現在の民法に規定されている相続人不存在に相当する相続人曠欠(こうけつ)の手続きをとられ裁判所の定めた相続人捜索の期間内に家督相続人に相当するものがいなかった時、家督相続人がいないことが確定し、絶家となります。
財産がない戸主が死亡した場合
相続人曠欠の手続きを取り絶家となった場合は戸主に財産がある前提での手続きとなります。財産がなかった場合は、相続人曠欠の手続きを取らなくても絶家とすることができました。また相続人曠欠の手続き中に財産が無くなった場合も手続きを止めて絶家にすることができました。
財産がない戸主および家族全員が死亡し、もしくは財産がない単独戸主が死亡したときは各役場長において、その戸主に財産がないことがわかれば、裁判所の許可をへて職権で絶家とし、戸籍の抹消を行います。財産を持たない戸主が死亡し、家族がいても行方不明の場合も同様です。
家族がいるときは、家族よりその戸主に財産がなかったことを証明してもらうことで絶家にすることができ、家族は一家創立をすることも可能でした。
絶家後に財産が見つかった場合
絶家にした後に、財産が見つかるケースもあります。そのような場合はどのようになるのでしょうか?このようなケースでは絶家の処理が間違っていたことになるので裁判所の許可の上で、戸籍を訂正し、その上で相続人曠欠の手続きを取ります。