被相続人が生前借金などマイナスの財産ばかりある場合、相続放棄を選択することが多いと思われます。その相続放棄ですが、全てにおいて認められるわけではありません。今回は相続放棄が認められない「相続放棄の棄却」についてご説明していきます。
相続放棄とは?
相続放棄とは、亡くなった人(被相続人)からの遺産や財産を受け継ぐ権利を放棄することを言います。一般的に、相続放棄をする人は、遺産や財産を受け継ぐことによって生じる債務や責任を回避するために行います。
ある相続人が相続放棄をすると次の順位の人に相続権が移っていきます。親族全員で相続放棄をする場合は、そこも踏まえた上で相続放棄の手続きをするめる必要があります。
相続放棄の棄却率
相続放棄ですが、基本的に正しい手続きを行えば認められることがほとんどですが、中には承認されない場合がございます。
司法統計によると相続放棄の棄却率は大体0.2%程度(1000件に対して2件程度)です。ほとんどが承認されるので過度の心配は必要ありませんが正しい手順を踏みルールを守らないと認めてもらえない可能性もありますので、まずは専門家にご相談ください。
相続放棄が棄却される場合や事例
一般的には家庭裁判所ではよっぽどの理由がない限り相続放棄申述書は受理することになっています。すなわち相続放棄が認められないことはございません。
逆に相続放棄が棄却されるケースはどのような場合なのでしょうか?相続放棄が認められないケースとして、預貯金を勝手に引き出し遺産を先に使い込んでしまい、後から借金が発覚する場合などです。
相続放棄をするかどうか決める期間を熟慮期間と言います。こちらは相続を知った日から3ヶ月となっております。熟慮期間が過ぎてしまうと単純承認をしたとみなされ、場合によっては申請が受理されない可能性もございます。コロナにかかってしまったなどやむを得ない場合は熟慮期間の延長も可能です。
延長を希望する場合は被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てをします。
相続放棄が棄却された場合
相続放棄が万が一家庭裁判所によって棄却された場合、2度目の相続放棄申立はできません。 その代わりとして2週間以内に即時抗告をし、高等裁判所に審理してもらうことが可能です。
- 申立先…相続放棄不受理の審判をした家庭裁判所
- 期限…相続放棄不受理決定の通知書を受けた翌日から起算して2週間以内
- 申立に必要な書類…即時抗告申立書と追加の資料
抗告をする期間が短いので、まず即時抗告申立書を作成し期限内に提出することが最優先となります。