お葬式にかかる費用はどこから出せばいいの?お葬式の相場は?お葬式の費用は相続税から控除できる?など葬儀に関することは相続手続きと結構リンクしている部分がございます。今回は葬儀と相続について解説していきます。
被相続人の死亡からお葬式の流れ
- 亡くなった方の確認と医師の証明書の取得: 被相続人が自宅や病院で亡くなった場合、まず医師によって死亡が確認され、死亡診断書が発行されます。
- 葬儀社の手配: 相続人等の家族や関係者は葬儀社と連絡を取り、葬儀の手配を行います。葬儀日時や場所、式のスタイルを決めます。
- 遺体の安置:被相続人の遺体は、葬儀社や斎場で安置されます。遺体の安置場所と時間が家族や関係者に通知されます。
- 告別式の準備と実施:どのような曲を使うか、宗教的な儀式を組み込むかなど告別式の内容を事前に決定します。
- 火葬または埋葬: 一般的に日本では遺体は火葬されます。火葬後、骨は遺族によって収められ、墓地に埋葬されます。
お葬式での金銭と相続
コロナ禍などにより大幅に家族葬が増え、一般葬が減ったと言え、第5回お葬式に関する全国調査(2022年)ではお葬式にかかった平均費用は110万円です。一般的な人にとってはこちらの金額は高額であり、この金額を誰が負担するのか、相続税との関係はどうなるのかといったところが気になるかと思います。
まずお葬式にかかる費用ですが法律上は相続財産から出すなどは明記されておりません。そのため実務上においても曖昧になっております。被相続人に十分な貯金がある場合、そのお金を充当することも可能です。しかし葬式の性質上亡くなってからすぐに行うため、銀行口座にお金がある場合、それをそのまま充当できるとは限りません。
したがって相続人の誰かがたてかえるのが一般的と思われます。
葬儀費用と相続税
お葬式にかかった費用は相続財産から差し引いて考えることができます。そのため相続税が軽減されます。仮にお葬式に200万円かかったとして、相続税率が最低の10%だった場合、単純計算で20万円分の税金が浮くことになります。
このように相続税の節税として大きく効果はありますが、なんでも葬儀費用にできるわけではないので注意が必要です。葬儀費用として認められるものとして以下のものがあります。
(1) 葬式や葬送に際し、またはこれらの前において、火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用(仮葬式と本葬式を行ったときにはその両方にかかった費用が認められます。)
(2) 遺体や遺骨の回送にかかった費用
(3) 葬式の前後に生じた費用で通常葬式にかかせない費用(例 : お通夜などにかかった費用)
(4) 葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用
(5) 死体の捜索または死体や遺骨の運搬にかかった費用
相続税の控除対象とならない葬儀の費用
一方で相続税の控除の対象にならないもの(葬儀の費用でないもの)は国税庁のHPに明記されております。
(葬式費用でないもの)
13-5 次に掲げるような費用は、葬式費用として取り扱わないものとする。(昭和57直資2-177改正)
(1) 香典返戻費用
(2) 墓碑及び墓地の買入費並びに墓地の借入料
(3) 法会に要する費用
(4) 医学上又は裁判上の特別の処置に要した費用(引用:国税庁ホームページ)
1.香典返礼費用
葬儀の参列者からお香典を頂きますが、そのお香典のお返しについてかかる費用については葬式費用に含めることができません。香典自体が贈与税や相続税の対象外で非課税とされていますので当然と言えば当然でしょう。
2.墓碑及び墓地の買入費並びに墓地の借入料
お墓や仏壇の購入費用などは亡くなった人を供養するためのものなので、葬儀費用としてカウントできません。またこれらは相続税における非課税財産と位置付けられています。
3.法会に関する費用
初七日や49日などの法要がありますがこちらはあくまでも個人を供養するものになるため、対象外となります。一方49日に納骨した費用は相続税の対象となります。
4.医学上又は裁判上の特別の処置に要した費用
こちらは解剖など、本来の死体処理において行わなければならないこと以外でかかった費用については葬儀費用として認められません。