被相続人が会社を経営しているケースがございます。その場合は、後継者へどのように株式を譲渡するかが争点となります。
今回は後継者への株式を移転、譲渡する手段などをまとめました。
後継者への株式譲渡
後継者へ株式を移転する場合、どのような方法を取るのがいいかはケースバイケースです。いずれにせよ現在の株価がいくらなのかを把握する必要がございます。株価を把握した上で手間や税金の負担、資金調達金額などメリットデメリットを精査した上で一番良い移転方法により承継します。
1.個人間での売買
まずは個人同士で株を売買するケースです。株価が低い時にこの方法を行うメリットがあります。一方評価額が高いと現金を多く用意する必要があり返済が大変になります。譲渡価額は相続税評価額となり、税率は譲渡税(キャピタルゲイン税)の20%です。
2.贈与
贈与として承継するケースです。株価が低い時に有効な手段です。評価額が高いと税負担が大きくなります。贈与価額は相続税評価額で、贈与税率は10〜55%の超過累進課税となります。
こちらは生きている間に計画的に少しずつ株を譲渡して税負担を減らすのが一番賢い選択と言えます。なお特別受益として後継者以外の相続人から申し立てられるリスクもございます。
3.相続
相続により株式を承継する方法です。遺言書や遺産分割協議などによって承継を行います。被相続人が生前に遺言書を作成していれば、指定した後継者に株を承継することができます。また法定相続人以外である人に株を譲ることもできます。
一方遺言書がない場合は相続人全員による遺産分割協議により株式の承継が行われます。遺産分割協議の場合あくまでも法律で定められた相続が原則となり、意図しない形で株が譲渡される可能性もあります。株価評価額は相続税評価額で相続税率は10〜55%の超過累進課税です。贈与よりは税金額は有利となります。
株の評価額が高いと、相続税は原則現金での納付となるため納税資金が用意できないリスクがあります。(物納、延納もありますが、確実に認められるわけではありません。)
4.後継者出資の持株会社を設立し譲渡
譲渡価格は法人税法上の時価(相続税評価額より高くなります。)税率は譲渡税の20%となり株価が高い時に有効です。持株会社が資金調達し事業会社の配当金で返済を行なっていきます。
株式譲渡の手順
株を譲渡する際の大まかな手順です。身内経営の非上場会社の大半が、譲渡制限があり譲渡には取締役会の承認が必要なケースがあります。