松戸市に住むKさんは父の死後に、母と本人、姉妹で何度か集まって話しましたが、双方の主張が対立してなかなか話がまとまりません。遺言書を残しておけばよかったのですが、残念ながら父は遺言を残していませんでした。このような場合どのように遺産分割協議を進め、解決すればよろしいのでしょうか?
まず、大切なことは遺産分割協議でもめないためには遺言書を確実な形で作成することです。松戸相続センターでは遺言書の作成のサポートもしております。公正証書遺言であれば、紛失や改ざんのリスクが一切ありません。まずはそちらもご検討ください。
ただし今回のケースは遺言書が存在しないケースですので、遺言書がないことを前提にお話を進めます。
家庭裁判所の利用
遺言書がない場合、通常法律で定められた法定相続分に従って、分配するのが一般的です。遺産が現金だけであれば大きく揉めることはありませんが不動産など評価金額を鑑定してもらうなどするものが財産にある場合、揉める確率が上がります。
これらを全員が納得してもらうためにはまず鑑定士など専門家を入れて解決をすることが重要です。個人同士で話し合うより弁護士や司法書士など中立の相続の専門家を真ん中に入れることで解決することもあります。まずはそのようにして解決を計りましょう。
それでもどうしても遺産分割協議がまとまらない場合は、公平な第三者機関である裁判所の力を借りることになります。具体的には家庭裁判所に対する遺産分割調停の申し立て審判の申し立てがあります。遺産分割の場合、最初にどちらを行っても構いませんが実務的には調停→審判の順番で進めます。
遺産分割調停
調停に関しては各相続人から事情を聞き妥当な解決案を各相続人に提案をするものの最終的には相続人全員の話し合いによって合意がなされ解決する方法となります。いわば家庭裁判所の監督のもと遺産分割協議を行っているとも考えられます。またここで成立した話し合いが調停調書に記載されると同一の効力を有し、法的な拘束力があるのでより確実に分割が可能です。
遺産分割審判
審判の場合は調停よりも重たくなります。調停は当事者同士の合意でしたが審判の場合は、家庭裁判所の判断が紛争解決内容となりその判断は強制力を持ちます。この点は調停と同じです。
しかし通常の裁判のようにすでに成立している法律関係を判断するのではなく裁判所が介入することで、新たな法律関係を当事者間に創設していく非訴事件ですので、通常の裁判とも異なります。
具体的には手続きを非公開で行うこと、当事者の在廷が強く求められること、事実の認定に必要な資料の収集を裁判所が行う面があることなどがあります。
ただし遺産分割の審判の現実の姿を見ると当事者同士で証拠資料を出し合い、家庭裁判所の調査官が調査をし遺産の評価の鑑定を行うことが多くあります。これらの事実関係を元に審判官が法的判断を下すことになります。このように審判は時間とお金がかかります。